この記事は、管理栄養士 佐々木 氏 監修のもと、最新の栄養学と疫学研究をもとに構成されています。食の選択が健康に与える影響について、科学的な視点から解説していきます。

目次
🥩 加工肉と赤身肉、何がいけないのか?
ハムやソーセージ、ベーコン…朝食やランチでよく目にするこれらの加工肉。2015年、WHO(世界保健機関)の外郭団体であるIARC(国際がん研究機関)は、「加工肉は発がん性がある(グループ1)」と公式に発表しました。
赤身肉(牛・豚・羊)についても、「発がん性がある可能性がある(グループ2A)」と評価されています。

📉 米国では“肉離れ”が進行中?
近年の米国では、加工肉の消費量が減少傾向にあり、代わりに植物性タンパク質(豆類、大豆加工食品)が急速に広まりつつあります。これは医師・栄養士・政府機関の明確なガイドラインと、消費者の意識向上によるものです。
一方、日本では「朝食=ハムエッグ+トースト」スタイルが根強く、加工肉の摂取頻度は高止まり。がんリスクの差は、こうした毎日の“食の選択”から始まっているのです。
国民一人当たりの肉類の供給量 (単位:g/日)
アメリカ | ドイツ | フランス | イギリス | 日本 |
322 | 241 | 242 | 226 | 123 |
🔍 どの肉がNG?どう選べばOK?
がんリスクを減らすためには、「肉をやめる」必要はありません。重要なのは質と量の見直しです。
- ✅ 週に500g以下の赤身肉に抑える
- ✅ 加工肉(ベーコン、ハム、ウインナー)は週1回以下に
- ✅ タンパク源を分散(豆腐、魚、卵など)
特に高温調理(焼きすぎ、焦げ)や保存料(亜硝酸ナトリウム)などもリスク要因とされており、これらを避けることでリスクを減らすことができます。



🧭 次回予告:「お菓子じゃない“超加工食品”があなたを蝕む」
第3話では「超加工食品」がもたらす健康被害について掘り下げていきます。コンビニや冷凍食品が“便利な毒”に変わる時代、その正体とは?
👉 第3話はこちらから(次回お楽しみに)
📚 参考文献・データソース
- IARC: Red and Processed Meat Evaluation
- NIH: Processed Meat and Colorectal Cancer Risk (2019)
- 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版)
この記事は、管理栄養士 佐々木 氏 監修のもと、最新の研究と栄養知識に基づき執筆されています。