先日、私がボランティアで指導に携わっている横浜市立〇〇中学校のテニス部で、少し変わった練習を行いました。
それは、テニスラケットもボールも使わない、ハンドボール一つで行う「パス回し」のゲーム。
なぜ、ATD(Association for Talent Development:人材開発に関する世界最大の機関)で長年学び、企業の課題解決に携わってきた私が、このような練習を中学校のテニス部で行ったのか?
その答えは、お子様たちの**「運動能力」**と、これからの社会で真に求められる**「非認知能力」**を、最新の人材育成の知見に基づいて同時に高めることにあります。
「鳥かご」に秘められた多角的な学び
「鳥かご」は、サッカーやバスケットボールの練習では一般的なメニューですが、その効果は単なる運動能力の向上に留まりません。
- 俊敏性: 狭いスペースでの素早い動きは、予測不能な状況への対応力を養います。
- 空間認知能力: 味方とディフェンスの位置を瞬時に把握する力は、戦略的な思考の基礎となります。
- 状況判断能力: 変化する状況下での最適な判断は、不確実な未来を生き抜く上で不可欠です。
- コミュニケーション能力: 声やアイコンタクトによる連携は、チームワークと協調性を育みます。

ATDの最新の研究では、これらの運動能力は、単に身体的なスキルとしてだけでなく、認知能力や社会性の発達にも深く関連していることが示唆されています。
「結果」だけではない。「プロセス」にこそ価値がある
ゲーム後、お子様たちに順位の決め方を改めて委ねました。彼らは「パスを続けられた秒数」を提案しましたが、私は、ここで思考を深める機会を提供しました。
「この数字は、本当にチームの力を正しく表しているのだろうか?」
この問いかけは、結果という表面的な情報に捉われず、その背後にある構造や要因を分析する批判的思考力を養うためのものです。チーム人数、プレッシャーのかけ方、個々のスキル…さまざまな要素が結果に影響を与えることを、お子様たちは自ら考え始めました。

そして、「他のチームを見ていないから分からない」という発言。これは、ATDが提唱する「自己認識」と「情報リテラシー」の顕著な現れです。不確かな情報に基づいて判断するのではなく、客観的な事実に基づいて判断しようとする姿勢は、これからの情報社会で必須となる能力です。
未来を拓く「非認知能力」を育む
今回の試みは、私がATDで学んだ人材開発の知見を、次世代育成の現場に応用したものです。
スポーツは、単なる体力向上や技術習得の場ではなく、「生きる力」を育むための宝庫です。
- 主体性: 自ら目標を設定し、行動する力
- 粘り強さ: 困難に立ち向かい、諦めずに努力する力
- 共感性: 他者の気持ちを理解し、協力する力
- 創造性: 既存の枠にとらわれず、新しいアイデアを生み出す力
これらの「非認知能力」は、予測不可能な未来を生き抜くためのエンジンとなります。
ベイサイド本牧スポーツアカデミーへようこそ
私たちの指導にご共感いただけましたら、ぜひベイサイド本牧スポーツアカデミーのウェブサイトをご覧ください。ATDの知見を基にした、他にはない独自の指導法で、お子様の可能性を最大限に引き出します。
